行政書士から拡張業務へ

基本資格行政書士を活用して代書屋からの展開

債務超過者へ挑む

 




土曜日でも普通に出勤する。小雨模様の外に出ると、真っ暗な風景が拡がっていた。夏時間より30分は遅く出勤しても天気が悪い日は暗い。街灯が白く、暖かい色ではない。寒々とした冴えた光が方々に放っていた。暗がりなので、少しの警戒心を持ちながら事務所に急ぐ。

 出勤して、最初にペットボトルの水をポットに入れてスイッチを入れる。今日のコーヒーはドリップでモカにした。郵便物を確認する。家庭裁判所から、報酬審判決定通知と共に振込手続きを行ったレシートが添えられていた。

 問題は、リハビリテーション病院で入院している患者のレンタル請求書だ。私が、彼の金銭管理と事務委任を受任して誠心誠意尽くして来た。短期的な金銭管理で、マイナスにならないように支払うべき費用を意識的に回避していた。

 しかし、段々と責められる。賃貸住宅を解約して、明け渡しで30万円以上の支出だ。その間、給与3回、賞与、麻痺が残ったので解雇予告の後、退職金を受け取った。給与は考えられないほど低くて、ここから締め出した。金融からの借入の返済や携帯電話費用などが引き落とされないように、所持している預金通帳残高を限りなく0円に近付けた。

 手元に現金を保管して、厳しく出金を管理した。しかし、医療限度額申請が遅くなって9月1日からの適用となって、11月末現在の医療機関への未払い金は、所持している現金の倍に達した。リハビリテーション病院から、いつ支払ってくれるのか、請求が度々ある。

 痺れを切らした、リハビリテーション病院MSWから提案があって、当初緊急入院して手術になり、その6月分とリハビリテーション病院での6月及び7月分の費用を支払って貰い、後日、協会健保から高額医療の適用を遡って行い、半額以上の還付を受ける手続きを提案されて受け入れた。

 問題は、現時点でお支払いする6月及び7月だけで、金銭管理している現金を5万円程オーバーしてしまう。それでも、仕方がなく私の手持ち現金で不足分を補充した。

 そこに、9月以降のリハビリテーション病院でのレンタル費用の請求である。10万円弱の請求だが手元にはもう現金はない。一瞬、代替負担を考えたが歯止めが無くなってしまうので、その思いを打ち消した。

 債務超過、多重債務の金銭管理を行うのは初めてで、戸惑っている。来週、リハビリテーション病院で今後の打ち合わせがある。

 今日の仕事の一つに、このような債務超過の家庭の金銭管理を東大阪市の地域包括支援センターから依頼されている。

 先日、最初の面談を行った。債務が、家賃9ヶ月分63万円、水道代平成31年から未払いで18万円程、医療費が40万円など分かっただけでも未払い金が170万円余り。旦那さんが命に関わる病で自宅療養していて、時々、緊急搬送される。

 年金では、毎月の請求に対応出来ず、例えば家賃7万円を5万円だけ払って、追い返す。段々と負債が増えて来る。

 家賃が高いので、安価な居住に転居したい。しかし、滞納している家賃の清算が出来なければ転居は出来ない相談だ。

 来週、2度目の訪問して私が金銭管理を受任した場合の契約書原案を作成した。私が受任したら、私が責任を持って清算や支払いをして行くつもりで、契約書を作成した。全ての権限を受任して動きを機敏にする。

 一括して、170万円余りの負債を清算して、可能性の範囲を拡大する。その原資は、私が提供して、年金などの収入で返済をして貰う。その旦那さんの通帳口座は私が管理する。16万円の年金だとすると、家賃7万円、水道光熱費3万円、医療費2万円、私の報酬が2万円で、14万円の支払いで2万円が残る。それが、立て替え金の返金に当てられる。家賃が4万円の住宅に転居すると、毎月5万円程が返済金になり、34ヶ月で返済完了となる。その期間の私の報酬は70万円程度になる。

 この方式が上手く行くと、地域包括支援センターから依頼が重なって来る恐れもある。その対応で、長男に管理を依頼しようと思う。今日は、緊急連絡先の管理を契約書を送って依頼した。

 合わせて、帰省に伴う新幹線の指定券取得を頼んで、取得できた。24日、新大阪駅から東京駅経由大宮駅迄。25日は、大宮駅から仙台駅へ。帰りは、28日に仙台駅から、東京駅経由新大阪駅というチケットだったが、席の空き状況を調べると、ニュースで流れているような満席に近い状況ではなく、ガラガラだった。

 何でもそうだが、人の口に惑わされず自分の目を信じる事が大切だ。


 昨夜、海鮮処「とも吉」にて、6時半から2時間ほど、後見センター関係者による忘年会を実施した。常勤職員3名(司法書士、社会福祉士、介護福祉士)と非常勤行政書士で80名位の成年被後見人を支援している。今年度も、昨年度以上に収益が上がっていて、IT導入補助金を活用してデジタル化を推進する。500万円近い費用を掛けるが、補助金が3分の2で、残金は持ち出しになる。

 その安定した組織がいつまで続くか分からないが、たまにはコミュニケーションも必要だろうと思う。今回は、最高齢の非常勤行政書士からの提案で、開催された。進行も行政書士の先生が担ってくれた。

 驚いた事に、私ども昭和時代に生きた人間には、簡単に受け入れられない驚きの発言が司法書士からあった。一人一人、今年を振り返って反省などあったら、と促されて、

 「反省などありません。自分でも、よくやったと思っています。」

 私も含めて、みんなの評価と大きく乖離がある。

 このような言葉を、他の同僚の前で、謙虚さが全く無い。

 

 午前中の半分以上の時間を掛けたのは、経費のレシートや領収書の仕分けだ。体調を崩した8月から放置されていた。大きな缶の中に入れ続けていた、それらの月の仕分けを行った。明日は、一点一点積み上げて経費計上して月次精算表を作成する。

 その後に、経費の付け替えする。私の個人資金を立て替えているので、清算する事になる。小口現金が毎月20万円前後、クレジットも同じ位の立て替えを行っている。

 12時で、仕事を終了する。その後、30分ほどYouTubeで音楽を聴いた。今日は、さだまさしの「てんまでとどけ」から始まって「無縁坂」で母親を偲ぶ。都はるみの「夫婦坂」と坂シリーズの後、五木ひろしの「ふるさと」「千曲川」で故郷を思う。最後は、藤圭子さんの数曲を聴いてマンションに戻った。