行政書士から拡張業務へ

基本資格行政書士を活用して代書屋からの展開

遺言、死後事務、任意後見公正証書原案の提示

 午後から、施設内での居住者に対して遺言、死後事務委任、任意後見の3点の公正証書作成に向けた最終の面談を行った。5回目の面談である。私は、この様な将来に向けて大切な事案については、ご本人の高齢者という状況に鑑みて、少しずつご本人参加の環境を作りながら自覚をして貰い進めて行く。

 特に第三者や支援者などの立ち会いを重視しているの今日も、最初からここまで5回目の立ち会いを施設長がして頂いた。立ち会い乍ら、メモを取って、次の面談まで準備するものをご本人に発破を掛けて準備してくれた。

 例えば、本籍地から戸籍を取り寄せる手続きや様式を準備してお渡しすると、面談ギリギリ迄何もせずに当日に近づく。溜まりかねて、施設長が呼び出して付きっきりでサポートしながら、準備をしていると言う。

 この日も、課題だった遺言で遺贈を受ける方の戸籍謄本が準備出来て居なかった。どうするか、私がサポートするか検討した結果、施設長が慣れて来たので、支援しながらご本人が準備する事になった。

 必要だった通帳や定期預金証書など相続財産の写しが準備して居なかったが、指摘すると施設内の部屋に走って行って持参して来て、施設事務所でコピーを撮って持って来た。

 再度内容の確認をした。遺言によって遺贈する相手が親族なのだが、お歳が懸念される。施設での保証人更新時点で、その親族の方が高齢で対応不可との返答で、私どもに相談があって私が就任した。

 その時に、財産の遺贈をその高齢者の親族に一本化したいとのご本人の希望に沿って、遺言書の作成から始まって、公正証書ではない死後事務委任契約を交わした。しかし、遺言と一緒に公正証書にして欲しいとの私の要望で、それに向けて準備を始めた。

 加えて、移行型任意後見証書も作成する事になった。その、遺言での遺贈を受ける方の戸籍謄本が準備されて居なかったので、その取得手続きを話し合った。ご自身で施設長のサポートで取得する事となった。

 ご高齢の受遺者にもしものことがあった場合には、次の方の指定をお願いした。遺言執行車は私が就任して、私にトラブルがあった場合の復実行者を三輪さんが就任することは以前から決定して居た。

 どの様な人生を歩んで、この施設に辿り着いたのか分からないが、独りで80歳になるまで来て家族も無く、誰にも頼らず生きて来て最後に来て自分の後始末だけはけじめをつけておきたいとの思いで、ご相談があった。

 LINEを始めて、施設長に捜査を教えて貰って、施設長に付きっきりだと施設長が笑いながら話してくれたのは、

 「外のサークルで知り合った女性とLINEのやり取りが夢中で、言われた準備する事を忘れてしまって、私が付きっきりで準備をしてやっと間に合う状態です。」

 そういえば、最初に会った印象からみると、徐々に元気が出て来て、私がより以上に気遣いをする必要が無くなった、と思う。ただ、心配なのは今日の預金や定期預金証書などの確認で、男子独居の財産にしては思ったより多額で有り女性の陰が心配になった。

 今日は財産の確認と公正証書原案の肝の部分の確認だけだったので、短時間で終えた。三輪さんの咳が気になったので、早目に施設を退室出来たのは良かった。

 続いて、帰りながらスーパー内にあったATMに行って、ヘルパーさんの11月分報酬振込手続きを昨日に続いて行った。

 今日も営業の電話があった。可笑しな言い方で、印象に残った。Googleの検索上位に自分のホームページを掲載出来る、よくある営業だ。私は、この様な営業電話があっても、出てしまったら、対応する。そのトークが、一通りどの様な営業か説明があった後、

 「Googleで、私が言う様に打ち込んでみてくれませんか。岡山市歯科と入力して下さい。」

 「打ち込みました。」

 「最上位に個人の歯科クリニックが出て来ましたか。」

 「はい、出て来ました。」

 「これって凄くないですか。すごいですよね。」

 「そうかも知れませんね。」

 「当社では、1年間この様に佐藤先生の市で検索された時に最上位にする事が出来る会社何ですか。凄くないですか。」

 「大変申し訳ないのですが、私に取っては不要で迷惑なんです。大変な仕事の依頼が続いて休みも取れないんです。」

 「ひっきりなしに、仕事があるんですね。今がピークで、それを継続させたいと思いませんか。」

 「もういい歳で、そろそろ引退したいと思っているんです。」

 「,,,,,,,そうですか。また、半年後1年後に電話してみて宜しいでしょうか?」

 「はい、どうぞ。」

 と、言うふうに逆恨みを持たれない様に、気遣っているこの頃です。