行政書士から拡張業務へ

基本資格行政書士を活用して代書屋からの展開

「砂の器」のテーマを議論して

 先日、広島市からの移住者と4時間もお話しして、楽しいと言ってくれたので良かった。その移住者は、5月に突然広島市から電話を掛けてきて居住支援のサポートを提供する事になった。

 それから、何度も面談を繰り返した。希望を聞いて契約を交わすのは簡単な事だったが、何故か簡単には受け入れる事が出来ない心情に駆られた。

 親の介護で長期間過ごす日常が突然終わりを迎えた。虚脱感と厭世観が襲って来たが、生活を変えると言うより自分の存在を消したかったのでしょう。

 その要望は、若いのにこれから生きる想いに合わない終活内容に確実に進めるように時間を掛けて、第三者を加えて疑義の挟む余地がないように進めている。

 そんな彼女の性格や思いを知る機会が、なんとも言えない楽しい時間となって4時間も過ごすこととなった。

 先日の話の中で、変な議論となったのは共通話題の松本清張氏の名作「砂の器」に関してだった。

 これまで、私が見た狭い期間の映画に限ってだが、日本映画史上最高傑作は「砂の器」だと信じて疑わない。しかし、自分から他人に言った事は殆どない。

 処が、先日、その移住者とお話ししている時に彼女から「砂の器」の話しを言い出した。その物語の話しをお互いに言って、同意していた。

 処がだ。途中で、オヤっという感じの話になった。出演者の話になった時だった。私は、てっきり自分勝手だが、オリジナル作品の主演加藤剛、刑事役として丹波哲郎と森田健作の名を出した。

 処が、彼女は知らないと言い、自分の見た作品の出演者は。田村正和や仲代達也とか中居正広などの名前を出し始めた。

 頭から否定して、

 「オリジナル作品を見ないとダメだ。」

 「どうして、作品の趣旨が伝われば良いと思います。」

 などて、前回会った時に話をして、今回もその話しになった。

 「どの作品でも内容は同じでしょう。」

 オリジナル作品以外見ていないが、

 「違うと思う。何を言いたかったか分かりますか。」

 「ハンセン氏病に罹って、差別を受けた事で、それを消し去る目的で殺人を犯してしまう、という事ですよね。」

 「それは、違います。松本清張の小説にもオリジナル作品にも最後に流れるのがテーマです。」

 「それは、何ですか?」

 「旅の形はどにように変わっても 親と子の「宿命」だけは永遠のものである、と結んでいる。」

 と、言って離れていても、生まれた時から親を知らなくても、親子という宿命は無くならない、と話しをした。

 その大作映画というテーマでも沢山、例えば「白い巨塔」なども話しをしたが、配役が違っていてそのことばかりが話題になって残念至極だった。

 しかし、その親子の宿命の話しをしている時に、居住の賃貸契約に伴う緊急連絡先の依頼があったが、依頼者の言葉の中に、

 「身寄りが無く、天涯孤独なので、もし、これから人生で必要になった時には保証人や身許引受人などの相談に乗って頂けるのでしょうか?」

 との、相談があった。

 親と子の宿命がどこかで交われば良いのだが。心情的には対応してあげたいのだが、これまで何千万円も騙されて損ををして来たので、もう人生の終わりに近いので、条件が厳しい旨をお話しした。 

 それにしても、ここ数ヶ月で二桁に近い方の依頼があって、大半の方と契約を交わしている。

 今日の方も良さそうな人物だったので、その事も考えてもう少し真剣に考えてみようか、と思った。


 今日もお盆期間だが、充実した時間を過ごそうと、意識して出勤の途についたが、足の痛さは相変わらず、激痛で昨日よりは良くなく悪化の一途を辿っていた。

 数歩歩いては激痛に耐えて、立ち止まる。その立ち止まった位置は民家の前で、こんなところに立ち止まっては、不審に思われる。

 外出する準備をして自転車の横に立っていた男性は、怪しそうな者を見る目を通り過ぎるまで視線を外さない。 

 マンション前で立ち止まると、階上のベランダから見下ろしているのが見える。どこで休めば良いのか、と思いながら足の付く位置を変えながら痛みが和らぐ角度を見ながら歩く。

 いつも挨拶を交わす高齢者の方が、前方の縁石に座っていて、朝の挨拶を頂いてから慌てて気付いて返事をする。

 階段が厳しい。腕で手摺りに体重を移行出来るように調整して登り降りする。

 この様な移動を通じて、身体の不自由な方がどれほど他者に気遣って生活しているのかが、実感している。

 事務所では、最初から宅地建物取引士の学習に没頭した。模擬試験と参考書を読む事を繰り返した。

 これまで一問一答を中心に行っていたが、良い結果が出ていた。しかし、実際の問題は4肢択一式で、全く結果が良くない。雲泥の差なのだ。なので、今日は四肢択一式に特化した。

 分野も絞って出題が多い重要事項説明書に挑戦した。最初は散々だったが、後半は満足いく結果だった。

 目一杯勉強して、マンションに戻って昼食を頂き、一眠りした。熟睡している時に電話があって、飛び起きた。あの、居住用住宅を賃貸する際の緊急連絡先依頼をして来た方だった。

 それに続いて、一昨日大阪に来た少額短期保険会社の担当者から電話があって、起こしてくれてよかった。

 これから、この少額短期保険と保証人、緊急連絡先、死後事務、残置物処理をカバーするシステムの紹介を始める。