行政書士から拡張業務へ

基本資格行政書士を活用して代書屋からの展開

それぞれの人生に飛び込む責任

 大体毎日相談者とお会いするのは、午後2時から。相手先が来てくれる場合は、広いゆったりした喫茶店で話しを聞いたりしたり。

 今日も2時から、移住して来た方と面談を行った。その契約の進め方に、異論が出た。私は、一つ一つ階段を登るように進めるので直ぐに契約書に捺印をして下さい、とはならない。

 特に、まだ若い彼女には特に任意後見や死後事務など急ぐ必要は無いのだ。それなのに、

 「何があるか分からないので、契約をして置きたいのです。」

 「それは分かりますが、契約書の内容をよく読んで理解をして貰わないといけない。未だ、若いしそんなに急ぐ必要も無いですから。」

 そんな話しをしている最中に、

 「大丈夫です。佐藤さんを信用していますから。佐藤さんの書いた本をAmazonで取り寄せて読みました。単行本は在庫が無かったのですが、文庫本はありました。読んで、佐藤さんの事は信用置けると知りました。こう言っては何ですが、面白くて半日で一気に読み終わりました。」

 そう言われて、驚いてどうやって分かったのか聞いた。

 やっぱり、信用が置けるか調べていたのだ。その上で契約を早くしても大丈夫と判断したと言う。

 先日、と言ってももう2ヵ月前になるが賃貸住宅に入居する際に、大家さんと取り交わした賃貸契約書の緊急連絡先に私の名前が記入されている。有償で了解して貰ったので、その契約書を示して、

 「よく読んで下さい。」

 と、言ったが既に相当の日数経過しているので直ぐに負担金を振り込むと言う。

 よく読んでからにして下さい、と言ってもう一つの準備した「生前及び死後事務委任契約書」の説明を始めると、

「以前にもらっているので、既に読んでいます。」

 と、言う。

そんなのに加えて、葬儀保険にも加入すると言って説明を求める。私が、ゆっくり進めているのは、やはり、何か厭世的な言葉が多く死に急いでいるようにも思える言動が多い。

 天涯孤独だと言って、少しずつ人生の軌跡を話し始める。殊更、私から聞くことは無いがお話しして暮れる言葉の端端に、感傷的な言葉と将来に希望も目標も目的も見失っているような。出生、不治の病、離縁、親との死に別れ、天涯孤独になり思い出の地を捨てて全く無縁のこの土地に移住した。

 2時間近くお話しをして、図書館の場所を聞かれて道筋を教えて次の会う日を決めて去って行った。その時には、二つの契約とプラス葬儀保険の契約を交わす事になると思う。

 

 朝、最初に起こした行動は大阪市阿倍野区の超高齢者の居住支援依頼を受けた、建て替えで立ち退きを求められている対象者に連絡した。本当に90代半ばを超えた方とは信じられない声の力強さで驚きながら来週訪問の約束をした。

 ここまで、1週間頑張って多方面の不動産屋さんにあたったり、ネット上で検索したり総合で一斉に検索したが、物件はあるが問い合わせると既に決まったと言われる。

 処が、昨日、私が担当して相続手続きでの相続人が相続した不動産を売って欲しい、と相続人宅に押し掛けた不動産屋と連絡をとってくれとの依頼が相続人の娘さんからあって電話で話しした不動産屋さんから、その阿倍野区の依頼案件に応じた物件の紹介があった。

 本当か、と驚きながらも私が困った時に救世主が現れる現象も、この時にまた現れた不思議さに感謝しながらFAXで送ってくれる様に依頼した。

 この流れを、益々増長させる連絡が、夕方ケアマネジャーから来た保証人及び緊急連絡先の相談が地域包括支援センターや施設から来ているので、紹介していいかとの事だった。


 午前中の大きな仕事は公証役場に、定期借地権付事業用建物利用契約案件の契約書を作成したので事前チェックの為に、本人確認書類を添付した資料を送信した。

 続いて、刑余者とシングルマザーの2ケースの居住確保支援をお願いした、不動産事業者とのやり取りを行った。

 特に金曜日にお願いした、刑務所を出所した刑余者が無事住まいを得たのか気になって問い合わせした。

 部屋を得たのか、同じ言葉を3度繰り返した。部屋に入れたのか、荷を解けたのか何度も聞いたが、何故、簡潔に答えない、不思議な心境にイライラ。

 最初の返事は「生活保護の返事待ちです。」部屋を確保出来たのか?と言う質問に不安を思わせる返事だ。次の返事は、「今やっています。」聞いているのが、部屋を確保出来たのか?なのにどうして返事が出来ないのか。「電気、ガスの手続きです。」一体どんな感覚しているんだ。

 4度目の問い合わせで、もう部屋に入っていると思って住所を聞いたので、やっと住所が来たので、部屋を確保出来たと思った。

 それらが終わって、今日の午後から面談する独居で移住して来た方への資料準備した。葬儀保険の申し込み書が見つからない。

 後見センター非常勤職員がまたウソばかりでウンザリ。未だ若いのに、情け無い。


 夕方、強引で不快に感じていたディラーの営業マンにメールで車のセールスに断りの通知をした。未だ、なにも決めていないし



買うとも言っていないのに、車種を決めたり契約日を決めたり返事もしていないどころか、購入するとも言っていないのにどういう了見なのだ。

 ミャンマー連邦共和国の人材紹介会社日本支社長から電話が入っていたが、気付かなかった。電話が数度とメールがあったが無視していた。しかし、何度か有ったので一度出た。同床異夢だ。

 

 夕方になって心配性の方から昨日も電話があったが、出なかった。今日も電話があった。出なかったが、留守番電話が入っていたので、こちらから掛けた。

 それから30分、話を聞いて断定的に答えた。そうしないと、話しがいつまでも終わらない。時には、涙声になった。なので電話に出たく無いし、出てしまったら切れない。

 親子夫婦全ての関係が壊れたり壊れ掛かっている。それに加えて膨大な借金がのし掛かって来る。相続でも負の相続の回避を今のうちに考えなければならない。生きているのに、死を考えなければならない。

 数時間前には、天涯孤独で厭世的な思いに押し留め、数時間後には、多くのお子様夫婦が揃っていながらやはり厭世的な思いを突き詰める。

 人生を考える時間を頂いた。