今日も朝早くから動いた。最近は、基本的に午前中は事務所にて事務処理、午後は外出する業務にと決めていたがそうも行かなくなった。

　希望される打ち合わせや訪問する日が、他の依頼者と同じ日を指定される事が増えて来たのだ。今日もそのダブルブッキングを避ける為に、午前中なら受け入られるスケジュールで動く事になっていた。

　午前１０時に大阪家庭裁判所にて成年後見審判申立に対する成年後見人候補者として申立人の面接に立ち会うのに、２時間程度時間を見て８時過ぎには事務所を出るプランを立てた。

　朝の交通ラッシュに、最大限の渋滞を念頭に置いて強い雨の中、三輪さんは風邪気味だったが遅れる事なく車で迎えに来て貰いスタートした。

　申立は本人申立であり、認知症では無く精神障害という診断名は統合失調症でも、スムーズに受け答えが出来て、違和感を持つ機会は殆どない。

　その為に、通常、大阪家庭裁判所に来る際は、ケアマネジャーや相談員またはヘルパーなどの同行か私どもの様な候補者が連れて来る事がこれまで行われて来た。

　しかし、この度の家庭裁判所での面接には同行不要で、同行はせずに一人で向かって貰い家庭裁判所を入って直ぐの休憩所で待ち合わせする事にした。

　初めて向かう大阪家庭裁判所に時間通りに到着出来るかどうか、少し心配になっているのだが、依頼心が強くて厳しく接する私は、手を離せば一人で多くの事が出来るので、思い切って彼の能力を信用してみた。

　家庭裁判所書記官との約束の１０時には、５０分早く家庭裁判所に到着したので駐車場にて２０分程度休息してから、強い雨の中を傘を刺して入口に向かい傘を閉じている時に視界に太った巨大な彼の姿を捉えた。

　既に、フロアに入って私が来るのを待っていた彼に、車から出る時に彼にメールを発信して、玄関横の休憩所で待っている、と伝えていた。

　その私が、待っているどころか、待っている筈の私が後から来ると言う罰の悪い姿を見せてしまった。しかし、恥ずかしい姿を見せずに平然と、

　「来ていたのか。」

　と、言って所持品検査を受けた。

　大阪家庭裁判所では、入口にて金属探知機で凶器などの持ち込みをさせないチェックを警察官かガードマンが行なっている。

　暫く、後見センターの書記官室の入口横の長椅子で時間調整して、１０分前に面接に来た事を告げて面接室に案内されて、書記官か調査官の女性お二人の面接を受けた。

　面談での受け答えなどの内容的には明かせないが、大きな問題や申立書との齟齬も無く申立人となっている被成年後見人としても残された課題や再提出も無かった。

　ただ、一連の申立人及び被後見人との面談が終わってから、後見人候補者として被後見人を室外で待つ様に指示してかある相談があって意見を求められた。

　今月中に審判が為される事を期待して、１時間半程度の面接を終えて面談室を出た。私と三輪さんは、被後見人を見送ってから休憩所でコーヒーを頂きながら精神的な疲労を癒した。

　その時に、先日、事務委任契約を交わしている委任者が入院されている八尾市の徳洲会総合病院から電話があって、担当医師が現在の病状の説明をしたいとの連絡があった。指定された複数の日時には予定が入っていて、午後５時以降ならと返答する。

　再び連絡があって、私の予定に合わせて日時を決めて頂いた。

　戻り乍ら、不在配達品の受け取りに配送会社に立ち寄って受け取ってマンションに帰宅する。

　午後１時を過ぎて、簡単に作り置きしていたハヤシライスと焼きそばを食べて、on-lineによる「外国人介護人材受け入れ・定着セミナー」を受講する為に、タブレットでセットして開始を待つ。

　部屋で、横になりながら受講できるのが嬉しい。今後、外国人労働者のコミュニティー構築に向けて研究している。加えて、キャリアアップの教育を念頭に情報収集を行っている。

　未だ、具体的に何も決まっていないが、ターゲット層や相手国などは色々のルートを使って集約化に向かって少しずつ動いている。

　昨夜２２時台に二度ワンギリに近い電話が２度掛かって来たが、取る前に切れてしまった。大阪家庭裁判所で面接が終わって、休憩所で休む時に、掛けた。面接最中に掛かって来た電話に気付いていたが、出なかった。終わってから掛ける積もりだった。

　着信は、昨夜あった成年後見審判申立人だった。その打ち合わせ過程で、被後見人のネットによる投資や預金、委託料の受領などが格納されているキーが開けられない。

　その作業に長男を東京から出張させて行わせる日程を決めていた。その日程の変更だった。奥さんが癌の手術を受ける日程と重なってしまった、との連絡だった。

　電話受けた時に翌日へ変更の提案をした。処が、戻ってみて自分のスケジュールを確認すると、変更も出来ない予定が入っている。

　未だ、結論を出していないが、長男が一人で向かう。または、中止にする。その上何れかだ。