行政書士から拡張業務へ

基本資格行政書士を活用して代書屋からの展開

情報戦を制する必要を感じた

 今でこそ、情報を得て先手を打ったり、事業を転換したり出来ているが、当初、私が、不足している情報源の確保が、この大阪に来て出来るかと一番懸念していた事だ。

 それまで、証券会社で多くの情報に接していたが、新しく始まる介護保険制度の基本から応用まで、どこから情報を収集したら良いのか分からないまま戦線に身を投じた。

 あの当時、起業した当時は早朝から深夜まで自分が最前線に立って仕事に時間を投じていたので、全く情報という文字には気持ちが入っていなかった。

 それが、指定が下りて実務を行って実績を挙げて請求をする段階になって、何をどうしていいのかシステムが分からなかった。

 制度始まったばかりだし、この様な大きな制度を動かすのに、普通であれば協会なり会員制の団体があって相談や指導を行うのが当たり前の事なのに無かった。

 特に、この保険と税金という何兆円もの銭が入ってくる制度に官僚が食指を動かさないのが不思議だ。各種業界には必ず官僚が天下り組織を作って専務理事や常務理事などの地位に就いて補助金などを左右する。

 その組織が無いのだ。つまり、行政が直接監査や指導を行うのだが、それが大変な事で不正の温床となる組織を作っていた。

 例えば大阪府には、1万を超える介護の指定事業所があって、監査を行う組織の人員は20人程度だったと言われていた。

 仕事としては、監査だけでは無いので定期的に監査など出来る訳がない。内部情報や事故があって初めて監査に入る状態だった。だから、監査されたら運が悪かった、と言われた。

 一番の悪の根源が、サービスを提供する介護事業所に言わば請求の証明をするケアマネジャーが所属している実態が問題なので有る。

 そのサービスの適正を決めるのがケアマネジャーで、介護認定度の調査をするのがケアマネジャーで、ケアマネジャーと介護サービス事業所が実績をそれぞれ介護保険を運用している国民健康保険事務所に証明と請求するのだが、一致すると保険料が支払われる。

 やってもいない請求と証明をお互いに国民健康保険へ提出する内容の口裏合わせればなんでも出来る。酷いのになると、利用者の1割負担をしなければ、架空請求しても分からないシステムがこの介護保険制度なのだ。

 私も、介護事業を始める時には、

 「ケアマネジャーが居なければ事業は成り立たない。」

 と色々な人から言われた。

 それに反発して幾つかの手を打つ訳だが、その一つが人材のレベルアップだった。

 その請求だが、当初は誰も聞く人が居なかったのでシステムが分からずに国保連に聞いて医師会に行き、国保連宛に請求をする様式を購入する事を教えてくれた。しかし、実際に行ったサービスの実績をどの様に誰に伝えるのか、その様式もわからなかった。

 仕事を頂いたケアマネジャーから、早く実践をくれる様に要求されて、今から思えばコントの様だが、コピー用紙にサービスを提供した実績一覧表を作って送った。

 しかし、それに対しては何も言われず、

 「早く送って下さい。」

 と強く要求されて、コピー用紙では用足りなかった、と知って恥を忍んで在宅支援センターに聞いて、やっと分かった。

 その様に身近な情報すら得る手段が分からなかった。ただ、このように厚生労働省の天下り先の組織が出来ていないこと、介護保険料の徴収は国民健康保険組合が徴収している事などから、介護保険はいずれ健康保険に吸収される事を知った。

 この制度で飯を食えるのは限定的だと常に思って新たな分野への進出をスタート時から検討し始めた。

 これから始まって、情報収集に沢山の協会や団体などに加入して配信をして貰う様になった。介護は勿論、医療、シンクタンク、教育機関、M&A、商工会議所や経済団体、マスコミ、など余りにも加入して行ったので1日に200通以上のメールが現在でも届いている。

 今、一番大事にしていて、コロナ禍が始まるまで毎月永田町の三菱総合研究所本社に行って会員同士の交流に参加していた。

 今は、オンラインに移行しているが、最大の情報源である。先を読む情報の発信やその対応など。また、機会があれば具体的に述べたい。

 今日は、朝から、介護及び福祉事業の処遇改善交付金申請3点、合計6点の申請書を作成する。自分の頭の中では、9時半から奈良県境の市役所に向かって成年後見審判申立を検討している相談者へ、制度説明に出ると思っていたので、それに合わせて早く進めていた。

 今月は、この他にも国土交通省と大阪府への補助金申請がありこの2週間内で申請しなければならない。

 その最初の厚生労働省関係の申請書は予定通り作成が終わって、無事申請を終えた。21日が締め切りだったが、出来るものは早く終わらせたいと思っている。

 ほっとして、今日の予定を見て時間を確認すると、何と月曜日の10時半の顧問弁護士との予定と見間違っていて、今日の予定は午後1時半からだった。

 時間が出来たので、二つ目の大阪府への補助金申請書作成に移行した。処が、一旦、これか外出と思って気を入れて終わって、いざ、とはならない。何となく気が乗らない。

 それでも推し進めて行く。メールで添付されて来た申請様式を開封して、その様式に打ち込んで行く。多くの様式があって、毎日少しずつ作成していこうと思う。

 飽きが来て、この申請には関連の有るメイン事業として考えている外国人労働者および技能実習生向けを考えていた。

 その監理団体申請行為は私が専門家として進めていこうと思って、他の行政書士の監理団体設立サポート報酬を検索した。

 監理団体設立申請だけで報酬額は50万円位、相手国の技能実習生受け入れ確保迄のサポート支援は100万円程度だ。相手国の人材紹介会社とはサポートを先日に依頼される立場になったので、割合簡単に構築できる。

 そんな他の行政書士のデータを見て、補助金様式に戻ろうと思ったが、途中まで入力した様式が見当たらない。

 検索やパソコン内を点検したが、途中まで作成したのが見当たらない。ファイルが無いのだ。何とか探そうとしたが、見当たらず諦めた。

 1時間以上の作業が無駄になった。もう、再度同じ様式に同じ言葉を入れるのが嫌になった。店仕舞いだ。昼前30分。止めてマンションに戻った。

 午後1時過ぎに奈良県と隣接するいる市役所に着いて、休日であっても出勤して相談者に対応する職員も大変だ。

 1時間半、後見人制度の基本をお話しして、質問を受けた。この日の私は、意欲もそれ程無かったが、それで無くても受けたく無いと思った相談者だったので、他の人に依頼して欲しいと思って特に私の方の説明は差し控えていた。

 処が、同席した市役所職員が私の方の後見事業の基本報酬や趣旨の説明を求めて来た。拒むと変なので他の方に気持ちを向けるのに力を注いで、手短に話をした。

 私にとっては、苦手なタイプで受任しても口を出し、迷惑な方向に行く様な思いをしたので、最初から相談されない様に苦心していた。