行政書士から拡張業務へ

基本資格行政書士を活用して代書屋からの展開

死神と呼ばれる

 この他方面に多くの仕事が重なって喘いでいる時、新たな相続含みの依頼が来た。対象者は、朝、救急搬送され心臓マッサージが行われていて、何十年も会っていなかった実兄が病院へ呼ばれて駆けつけた。

 実兄は、何十年も会っていないので全く何も分からないので全面的に全ての手続きをお願いしたい、とケアマネジャーを通じて連絡して来た。

 何度か、このブログにも書きましたが、補助者の三輪さんに死神と呼ばれるようになった。そりゃそうだ。

 最初は11月に亡くなった方は、余命1年と言われて生前及び死後事務契約を交わして、少しずつ死後の手続きの為に、ご本人が望む葬儀や財産処分を聞き出す積もりで生前のサポートを中心に動いていた。

 処が、私が紹介して総合病院の敷地内にある絶好の施設に転居後2ヵ月半過ごした辺りで、脳に障害が発症して緊急搬送されて、数時間後あっけなく亡くなってしまった。

 そうして、12月に入った。息子さんが亡くなった方の依頼を受けて、相続手続きを行っていた。処が、相続人である母親が突然、体調崩して1,2週間の入院をした。

 そんなに長い入院ではない、と聞いていたので、退院を待って相続財産の代理受け取りの委任状を受ける事になっていた。

 処が、ケアマネジャーから退院が延びると聞いて委任状をケアマネジャーに託した。受け取った翌日、急逝してしまった。

 そうして、先月末、入院中の患者さんの生前及び死後事務委任の契約を求められて、市民病院でMSW、CMなどの立ち会いで全面的な委任を受けて契約書を交わした。

 退院と同時に自宅にて今後の打ち合わせを行った。

 「あんたに全部任せる!」

 と言われて、これで安心した、と言われて通帳やキャッシュカードを預かって戻って来た。その数日後、訃報の連絡が来た。

 これで終わりではない。続くのだ。先週依頼を受けて病院内で面談して、今後の打ち合わせを行って、

 次回自宅にて面談して、生前及び死後事務契約を交わす事になっていた方が、亡くなろうとしている。救急搬送されて心臓マッサージを受けていると緊急連絡が入った。

 「おはようございます!今、先日面談していただいた方が急変し救急病院に搬送され、心臓マッサージをうけられています。身内のお兄さん?に病院が連絡をとってますが、お兄さんがなにもできないとなれば、手続きは佐藤さんにまかせられるのかとの質問がきました。」

 【契約を交わさないと出来ないのですが、どんな状態ですか。最悪の場合、お兄さんとの契約で実行出来ます。口頭ではご本人から依頼を受けたのですが、書面が無いとダメです。】

 「状況分かり次第ご連絡いただくことになっております!!」

 【必要があれば、お兄さんとの直ぐ面談します。ご本人の意識が恢復する事を祈ってます。】

 先週、お会いして病室に戻る時に、

 「宜しくお願いします。」

 と、いう言葉が最後になってしまうようだ。

 家実兄が、最後の面会を終えて、ケアマネジャーを通して連絡があって、

 「全て佐藤先生にお願いします。」

 とのメールを受けて、実兄の電話番号が添えてあったので、連絡した。

 緊急対応で、明日、午後に実兄のご自宅を訪問することになった。

 今、救急病院に搬送され、今日明日にも逝くというので、実弟は公営住宅に入居していた。URである。

 明日、少し遠方の実兄に家で契約など交わす事になるのだが、UR退去手続きを行うのに実兄の手を借りる事になる。その手を煩わす事なく委任状を貰って私が行う事になるので、URに電話して委任状はUR指定の様式があるのであれば、事前に受け取ってから実兄の家に行こうと思った。

 URに電話した。

 「行政書士の佐藤と申します。URに入居されている方が救急搬送されて、今日明日の命と言われました。実兄が唯一の親族で、その方が退去などの手続きを行うと事になります。しかし、実兄は高齢でその代理人として私が行う事になります。その際、委任状が必要となると思いますが、委任状はUR指定のものがありますか、それとも任意の様式ですか?」

 「委任状はご本人からでないとだめです。」

 【なにを言っているんですか。ご本人は、今日明日の命で、意識が無くそんな事出来ないでしょう。】

 「それでも、ご本人じゃ無いとダメです。」

 【なにを、ばかな事を言っている。兎に角、委任状はあるんですか、無いんですか。任意様式でいいんですか。】

 と、怒鳴るように言った。

 最初は女性だったが、この男に代わってイライラする話し方に怒りを爆発させる。

 結局は、書式があってそれを受け取りに行く事にした。

 あれ程、居住支援協議会設立準備会への補助金事業仮実績を20日迄に提出する事に関して、メンバーに纏める時間を要しているから日曜日迄に資料提出を依頼したが、結果的に今日の午前中に最終のデータがお荷物になっている中小企業診断士から来た。

 10時に、定期診断で主治医のクリニックに行くまで行って、戻って来てからも昼食の時間も得ずに行った。詳細の資料作成まで行かずに提出の行為を行った。

 午後から外出して、郵便局に向かう。何と、閉まっていた。入り口に張り紙があって、職員2名がコロナに感染して当分の間休業だと言う。別の郵便局に行ってから、連携する「まぶち社会福祉士事務」に行って、勉強会の打ち合わせを行った。

 それにしても、先日亡くなった方の自宅の整理をしている時に、立派な宝石の鑑定書が仏間から見つかった。しかし、肝心の宝石が見当たらない。

 ケアマネジャーが、何故か、鍵を所持していて現金と貴金属類を預かっていると言い出して、返したいと言ってきた。受け取ったが、貴金属類は無かった。

 一体、どういうわけだ。