行政書士から拡張業務へ

基本資格行政書士を活用して代書屋からの展開

 昭和気質の相談は、金が無いといつも似たようなもの。

  愛すべき、昭和の頑固おやじで独居高齢者への立ち退きに対する支援要請が地域包括支援センターから来て、四條畷市に面談に行った。
 地域包括支援センターでは、社会福祉士と介護支援専門員のお二人の職員が対応されて、併設されている特別養護老人ホーム面談室にて、インテーク作業を行った。
 先日の門真市地域包括支援センターからの相談者と似たような生き方と職業や気質が似ていて不思議な思いがした。昭和の男らしく、人の迷惑は考えないで自分の主張だけはする。それが、また、変な表現だが愛らしい。
 この方は、東北地方の山村、先日の方は九州地方の山村からの出。遠方の心配している高齢になった親族を自分の意地を通すために、人のことは目にも心にも入らず、振り回して居る光景がダブった。
 独居で頑固で職人気質で、愛すべき昭和人なので、人は悪くない。どこか、何とかしてあげたいと周りが放って置けないとヤキモキしながらサポートしている光景がこの日本でいつまで続くのだろうか。
 この方は、築50年以上と言う古い家のガタガタに文句を言いながら住み続けている。しかし、大家さんとしては若い時分ならいいが40年以上も住まれていると、40代に入居した働き盛りもすでに80才を超えた。
 耳が遠くなり、歯が抜けて言葉が何を言っているのか分からん。健康診断も受けない、部屋は汚いし防災意識など皆無で、寝たばこは当たり前。人の話などきかない。
 そんな時に、隣の棟の同じ様な生活をしている爺さんがたばこの不始末で出火して棟が全焼する。
 いよいよ大家さんも我慢出来なくなる。老朽化を理由に、新規募集を止めて入居者の転居や入所を進めて、相談者の言葉を借りれば嫌がらせをして追い出しに掛かっている。
 しかし、転居費用を負担する積もりは大家さんには無いので、具体的には出る様には言わない。昔気質の相談者には無言の圧や、僅かな年金暮らしをやめて生活保護を申請する様には言葉に出す。それが気に入らない。どんなことになっても、生活保護など受けない、という信念がある。
 生活保護の定期収入があれば、家賃補助内で貸す賃貸物件が多々ある。そんな訴えを行っていたが、大家さんの立場になれば最もな話だ。その上、全く金銭が無い。突然死に対応する人は誰もいない。刻々と迫る、大家さんの負担、不安。
 2ヶ月毎、年金が入ると直ぐに引き出して残高が100円程度。何故、直ぐに引き出すのか、何に使うのか、矢継ぎ早の地域包括支援センター職員の質問にも、それなりの答えをする職人気質。
 十分に話を聞いて、私なりの譲る最後の提案をする。分かった、と金銭管理や葬儀保険の加入のための、健康診断を受けることを了解した。しかし、実行して始めてホッとすることになるが、果たしてどうか。