行政書士から拡張業務へ

基本資格行政書士を活用して代書屋からの展開

余命宣告では未だ時間があった筈だが、救急対応に

 祝日だった。いつものように出勤して順調に課題を処理していた午前中、突然、生前及び死後事務委任者が入所して居る施設看護師から電話が入った。
 「容態が悪くなって、主治医が脳の血管が破裂しているかも知れない、という事で救急搬送します。入院先が決まり次第連絡しますのでご家族さんに連絡取って下さい。病院に来て貰わないと、何も出来ません。」
 自分でも不思議なくらい、冷静だ。まるで、感情を失っている人間のように。
 予兆だったのか。契約について、問題があって片務の恐れがあって相手方が履行出来ない恐れがあり、最悪の事態を考えるとその後の親族及び関係者間でトラブルに発展しそうな気がしたので、出来れば今年一杯で契約を解除したいと思って居て、いつ言おうか、体調に変調をきたさない刺激しない言い方をシュミレーションしていた。
 生前と死後の事務契約の項目を履行する為に、相互の義務が明記してあるが委任者が果たして居ない。
 しかし、契約書には私が行う項目が羅列してある。その項目にも入退院の手続きも謳ってある。その義務を果たす為には、入院加療の支払いもあり、その後の火葬、葬儀、納骨、各種届出がある。当然の如く前提があって始めて履行出来る。ボランティア活動ではない。
 これも偶然なのか、昨日の事である。私が、今日、訪問したいと委任者にメールした。何度か、日程調整をしながら、要望が多いので確定しなかった。その当日である今日、このような事件が起きた。
 預かっている通帳を今日訪問して一旦、返却する積もりで居た。それが、延期となった。
 何度か看護師から電話を貰って、関係者に連絡するなど出来るだけの対応をしてきたが、余りに負担が大きいので、
 「緊急連絡先、連帯保証人兼身元引受人は私ではないので、施設との契約書を見て該当する人に連絡して欲しい。」
 と、伝えて私の慌ただしい時間は一旦収束した。
 このほかにも、地域包括支援センターから、高齢者で任意後見、死後事務などの相談者が居るとの事で、地域包括支援センター事務所にて面談日程を決めた。
 同じ午前中に、居住支援の対象になるか、問い合わせがあって、長期間住居大家さんとのトラブルの経緯を聞いたが、交渉時に同席などの対応を要請してきたが、出来ないと珍しく返答した。
 しかし、色々と話しを聞いて行くと同情する内容もあり打開してあげたい気持ちになって、関係先に連絡を取って対応をお願いした。
 相続人が多数いて、遺産分割協議が難航していたが、やっと、纏まり、これから一番最初の相続人宅に伺う日程を調整した。