行政書士から拡張業務へ

基本資格行政書士を活用して代書屋からの展開

 不動産運用相談に現地確認

  朝早く8時半に事務所を出て奈良県境に近い稜線の地域に向かった。懇意にしている事業者の顧問税理士の紹介で、同じ顧問先の建設会社が所有し運用している新築間もないアパートの事業展開につき相談があった事案の現地確認だった。
 雨が降り頻る。飯盛山に上る国道を逸れて物件に向かう細い道は、車輌のボディーが触れんばかりだ。運転する三輪さんは、流石に上級運転技術者。問題なく物件に辿り着いて、早速、室内の確認。
 思ったより広い。が、日常生活を送るには、幾つかの懸念材料がある。生活物資を得るスーパーなりが近隣にない。車は簡単に通れない。医療施設が近くにない。コンビニもない。僅かに、大学がある程度だ。
 現在、その大学に通う学生に10部屋のうち半数は貸しているが、道徳心が欠如してトラブルが止まないという。昼間から酒を飲む、大騒ぎして夜まで続くので近隣からの苦情が絶えない。時には、アパート敷地内の空きスペースで勝手にバーベキューを始める。本当に今の大学生が大人になってから日本を支えられるだろうか、いや、このような大学生は国から支えて貰う側になるのだろう、とそんなことが簡単に予測できる。
 オーナーは本業が建設業だが、請われてそのアパートを購入したばかりで、慣れない運営や管理するには手間が掛かるので、出来ればサブリースしたいと言う。その他にも所有している物件の直接運用かコンサル的な関わりでも、との話だった。
 思ったより早く到着した場所は、私が22年前に大阪に来て住む部屋が決まっていない時にひと月という長期間宿泊していた料理旅館「はや山荘」の直ぐ下だった。お風呂から見える夜景は素晴らしいのだが、歴史ある建物は古くて料理も山が近いのでジビエ料理が売りだった。私は苦手だったが。
 国道から奈良県境の飯盛山に向かって登って行く途中から横道に逸れて、極細い道に入って行く。流石の三輪さんも両側の石垣に擦らないか恐れて、ビクビク運転。
 私はいつもの通り、大きな声で励まし怒鳴り、ぶつかるとか帰れないとか怖がっていたが全て否定断定しながら、推し進めてドン突きに到達した所が目的のアパートだった。
 図面と家賃を確認した。高い。6万円の家賃に管理費が3000円だった。
 部屋を見て話しを聞いて、自分が直接関わって居る福祉や介護から離れて、世間に通用するビジネスモデルが幾つか浮かんで来た。
※画像は無断で拝借しています