行政書士から拡張業務へ

基本資格行政書士を活用して代書屋からの展開

 数奇な運命の相続手続きと士業連携相続財産調査

 夕方になって慌ただしく電話が鳴ったり掛けたりした。それまでは、全くと言っていいほど静かな時間だった。
 既に午後4時半を回った時間に、障がい者自立支援センター仲介で相続手続き依頼を受けている方のもう一人の相続人から聞いていた、その方の代理人税理士に電話を掛けようとしてNo.を入力して掛けた途端、もう一つ所持している携帯電話が鳴った。
 相手先は携帯電話からで登録されていない。税理士事務所への電話は発信音が鳴っていたが、後からまた掛ければいいと思って切った。 
 もう一方の携帯電話に出ると、名乗ったので、直ぐに分かった。成年被保佐人の亡くなった実の弟さんが車を停めていた駐車場の持ち主からだった。
 先ずは、ご挨拶をさせて頂いた。被保佐人の弟さんが突然死して、ここから関係者みんなが困り果てた。
 駐車場の持ち主が言った様に、
 「みんなが弟さんに頼っていたので、困り果てたと思います。」
 その通りです。
 弟さんが亡くなった時には、母親が九十歳台半ばで特別養護老人ホームに入所中で、姉は大手術で入院加療後老人保健施設に入所中。誰も、遺骨を引き取る者が居なかったので、お墓がありながら亡くなった市の合祀となった。
 警察が入って捜査する過程で所持していた筈の高級車を探すが、しかし、近隣の駐車場を探しても見つからないで終わってしまった。
 車の鍵だけが、老人保健施設入所中のお姉さんに届けられた。
 その弟さんの唯一の相続人が、特別養護老人ホームに入所中の母親で、相続の為に成年後見審判申立を準備し始める。が、程なくして亡くなってしまった。その後、両人の相続財産継承者が、被保佐人になった。
 そこから、大変な作業が続く。相続財産の確認と負債の確認で有る。その一つが高級車両のキーは預かったが、車両の行方が分からない。
 やっと、情報を得て探し当てた。その亡くなった2月から停車して居ながら駐車料金を支払わなかった駐車場所有者の電話を優先して、発信音が鳴り始めた電話切って税理士事務所への電話を切った
 駐車場所有者と話しをしている最中に着信を示し音が鳴っている。
 駐車場所有者との電話が終わって、その間にも電話があって着信の名前を見ると、市役所生活福祉課からだった
 午後2時から、関西電力病院に入って脳神経内科の主治医の診察を受けて、今後の医療費増大を勘案して予想される患者への対応を聞いた。
 近くを散歩して気持ち良い時間を得てリフレッシュした。
 相続人代理人税理士と電話が繋がって、これから相続財産の調査に協力してあたって行くことを話しあった。
 多額の現預金が幾多にも亘って、特に滋賀県や兵庫県に散財していると見られる不動産の確定が大変だ。両親が残した相続財産の必要な手続きがなされていない様だ。