行政書士から拡張業務へ

基本資格行政書士を活用して代書屋からの展開

『どうせ長くないので』と最後に淋しく言った。

  午後、市役所に入った。市営住宅10ヶ所の集約や既存の住宅空き部屋の地域貢献に向けた活用、集約後の従来あった住宅地の空き地の公共的な活用などのプランの叩き台を基に、新たなアイデアや空き家を減らし、空き家や集約により退去した方を受け入れる地域を、この機会をとらえてコミュニティづくり、その先の街づくりなどの現在の存在している課題を絡めた素案を創り上げる会議の委員に委嘱したいとの意向を受けての、事前に個人的に3人の職員からレクチャーを受けた。
 私は、これまで、基本的に地域貢献、市民の立場にたった考えを具現化する活動を具体的に継続実践している。その知見を活かす機会を得た。
 その先には、もう少しタカミの位置がある。最終目的の新たな機関構築に向けてが、私の最後の仕事になるのか。
 終わってから、市役所1階のイートインにてひとときの癒しの時間。コーヒータイムを得て、電話対応などした。その後、たまたま、入店して来た、地域包括支援センター管理者とバッタリ出くわして、しばし懇談。
 その後、間髪を入れずに事務委任者が緊急的に入所している住宅型有料老人ホームに向かう。一人での、生活を余儀なくされていて、既に一人では生かされない環境に、支援を求められた。緊急で入所できる、総合病院敷地内の施設へ入所した。
 先日、診察をした主治医からその方の余命宣告を聞かされた。ある程度は、自分の経験から何人もの方を担当していて、理解はしていた。しかし、問題は、私の目の前にいる本人は余命は聞かされていない。段々と痩せ細って行く様に触れて、知っている私は言葉にならない。それでも、聞かざるを得ないこともあって、段々と真に迫って来る。
 死後事務の委任も受けているが、具体的な事はまだ話し合っていないし、何も聞いていないし、未だ、聞けない。
 詰まり、最後の言葉を残したい家族への連絡。疎遠になっていて、此の期に及んでも拒否されていた、のを聞かされた。お骨を入れるお墓や亡くなったことをお知らせする友人知人など、詳細をお聞きしていない。財産の行くへも聞いていない。遺産の引き渡し相手は会話の中で言われてはいるが、受け取りを拒否されていると聞いている。
 今月には、これまで生活していたマンションの明け渡しの代行手続きを行うが、何も残す物は無い、全て処分してくれと言う。最後に、
 「どうせ長くはないので。」
 と言った。