行政書士から拡張業務へ

基本資格行政書士を活用して代書屋からの展開

いかんともしがたい、親族と第三者の気持ちと知識の隔たり

  午前10時から12時迄、2時間三菱総合研究所の社会課題解決をグルーワーキングで行う機会にzoomで参加した。
 今回の課題は、未病・介護予防をどのように周知させて自然と行動変容に繋げるビジネスモデルの創出の5回のうちの第一回目だった。
 午後から、淀川キリスト教病院に行った。被後見人の、がん再発が確認されたので、今後の治療方針を決める診察に同行した。
 実際、成年後見担当は他のスタッフに依頼したので私が出てどうのこうのと言う気持ちは全く無かったが、安易な結論の前に悩むように立ち止まってよく考えて欲しかったのだ。
 先日、親族から電話があった。未だ、成年後見人との付き合いに慣れていないのは、仕方ない。
 がん再発に、精神の安定を失っているかの様だった。その気持ちを、一生懸命に何とかしようという藁をも掴む気持ちで、世の治療として学術的に認められた治療ではなく、色々な民間療法を本で調べて、宣伝文句にすっかり魅了されている。
 民間療法で、17年間に癌専門病院が見捨てた患者6000人を治したとか、と言う謳い文句の町のクリニック、今回の場合は兵庫県小都市にある町医者が書いた本を信用して、受診させたい、と言う。
 そんな実績があるなら、口コミでいつも満員で予約など取れにくい筈、と思った事を言ったが、逆に火に油を注ぐ様相を示していた。
 私の予定は、午後からも三菱総合研究所の社会課題解決に向けた議論に参加予定だったが、外して病院へ行く事にした。
 やはり、面と向かって話をしたいと思った。30分ほど早目に病院に着いた。待ち合わせ場所の正面玄関に向かうと、親族と被後見人が座っていた。
 早速、親族の話しを聞いた。電話で聞いた内容と同じだったが、ドクターの名前が違っていたので、問い糺すと、昨日言っていた先生の恩師だという。
 緩和ケアやホスピスの話しをしたが、
 「本人に聞いたら、穏やかに過ごしたいと言っている。」
 と、言いながらホスピスという単語を知らず、聞き返す。
 「本を著した先生に治療をして貰って、時々、この病院に来て、診てもらう。」
 と言うので、
 「それは出来ない。やはり、途中から切り替える事も、ホスピスに都合よく入る事も出来なくなってしまう。」
 と、言うと意地になって
 「それでもいいです。」
 と、どうしようもない。
 既に、依怙地になっているので、どうしようもない。
 諦めた。どこまで行けば分かるのか。そんな時に、スタッフが来たので、選手交代した。
 診察室に入って、暫くして出て来た。親族の言葉に従う他無いのだろう。主治医が紹介状を作成することになった。