行政書士から拡張業務へ

基本資格行政書士を活用して代書屋からの展開

 後見人が就いていても、ご本人の意思確認は致します。

 最悪の場面を迎えていた。3人家族が、一瞬にして独りになってしまった。お二人が相次いで病と老衰で亡くなってしまった。残された方の成年後見人として、必要だなと思えることは、後見人の判断で行った。
 例えば、亡くなった家族の火葬前の残された方との最後のお別れ、火葬手続き、死亡診断書への代理署名、お骨の受取り。
 問題は、彼女への遺族としての相続手続きだ。勿論、代理人として行うが、その相続をうけるかどうか、詰まり、相続放棄の意思がないか確認が必要なのだ。
 その意思確認を、今日実施しに入所施設に伺う。もし、相続の意思があると言うことだったら、膨大な作業が残っている。最初に亡くなった弟さんの遺骨引取りもあるが、相続財産の在り処が分からない。しかし、年金受領やライフラインの引き落とし、駐車場や保険関係の支払いも、あるはずで、今でも駐車場はご自分の車両が停まったまま1年近く放置されている。
 その支払いもされていない。この間の、請求書やその処理がされていない債務の履行を求める債権回収弁護士事務所からも何通も請求書、督促状などが届いている。そのうえ、入所した、高齢の母親にも同じように通知がおびただしい。
 家の契約者も母親で、その不在中の支払いもどうなっているのか、不明だし、もう誰も住居することもないので明け渡さないといけない。原状回復もしかりだが、多くの荷物を運び出し処分が必要だ。
 膨大な、クレジットや年金、介護保険などの解約手続きも待っている。先日の、母親の葬儀も費用が掛かっていて多額の請求書が発行されている。
 先に亡くなった弟さんは、お二人とも引き取れる状態ではなかったので、無念仏となっている。その遺骨を受け取って、菩提寺のお墓に埋葬を依頼されているが、この手続きもどうやるのか、初めてのケースだ。
 そうして、ご本人も、入所中の老人保健施設を、そろそろ出ないといけない。
 ため息が出る、作業の山。仕事だから嫌な思いは全くないが、他の業務も膨大にあり、毎日格闘している。そのために、多くの時間を要する作業は非正規雇用者に依頼することとした。