行政書士から拡張業務へ

基本資格行政書士を活用して代書屋からの展開

 後見にて財産の引継ぎ。

 被後見人自宅マンションにて、財産の引き渡しを受けた。午後1時の約束で、40分前にマンション前の駐車場に入庫した。
 自宅に入って、被後見人のすぐ下の弟さん、末弟と亡くなった弟の奥さんの3人が揃っていた。
 私は、家庭裁判所より選任されて成年後見人に就任したご挨拶をして、
 「今後は、被後見人の利益、権利擁護を唯一の意識として活動します。」
 と、言って早速財産の引き継ぎの手続きを開始した。
 先ずは、通帳である。口座が14、通帳は11冊、銀行は7行。キャッシュカードは紛失した分もあるようで、事細かに書類が作成されていて、ファイリングされていて全てが一覧表の書類となっていて、被後見人が倒れて理事弁識が出来なくなった時から現時点まで管理できていた。これほどまで、整理されていて受け継ぐのは初めてだ。高齢者であり病に何度も倒れても、お兄さんの財産を死守する気持ちは素晴らしい、と思える弟さんだ。
 株式配当金通知が大量に紙袋に入っていた。部屋や金庫の鍵も預かった。医療や介護のつうち、年金通知など各種通知も引き渡しされた。株式は優良銘柄だけで34銘柄で数億円程度で、配当金で生活しているとの言葉を裏付けている。
 室内に金庫があったので、中身を確認した。土地、建物の権利書が何通か入っていた。それも、預かって来た。預かった資料は全て大きな布の袋、紙袋3袋分位の分量があった。
 質問の一つに、現在、ご本人が施設への入所をしているので空き家となっているマンションの活用の参考に、どうしたいか親族に聞いた。亡くなった弟の奥さんが困難な生活をしているとして、安価で貸してあげたいと、申立人が返事していた。
 「基本的な運用は、被後見人の利益第一であるので、相場以下の賃貸は家庭裁判所は認めないと思う。近隣の相場を参考に許可されるので、厳しいと思います。」
 と、返事しながらも、余地がある事も伝えた。
 このマンションの賃貸実績は12万円程度だ。それを、3万円程度で賃貸したいと言う。その安価にする条件を提示して、家庭裁判所の許可を得ようと思うが、何といっても家庭裁判所は規則遵守であり、当人の利益を損なう上申は全てはねつけられている。そうなると、空き家になる可能性がある。
 終えてから、被後見人が入所している有料老人ホームに行った。面談して、元気そうで安心した。それほど、認識が無いという事はなかった。
 急いで、次の予定である、被保佐人の母親が亡くなったので、入所している被保佐人の代理人として、葬儀社に向かってお骨の受け取って来た。事務所に一時安置した。