行政書士から拡張業務へ

基本資格行政書士を活用して代書屋からの展開

思い過ごしのキャッシュカード発見

 一人事務所で仕事して居るのは何十年も続いて今に始まった事ではないのに、なんか孤独感に襲われた。何故だろうか。人恋しさの気持ちに入ってしまったのだろうか。

 昨日、事務委託契約者の手続きを行った障害年金手続きと高額療養費申請を行って、入金されて居るかゆうちょ銀行ATMで打ち出した時に、何行も打ち込まれる音を聞いて舞い上がってしまい、細かい行動を記憶して居なかった。

 車に戻って通帳キャッシュカードを仕舞おうと思ってキャッシュカードがないことに気付く。自分が、ATMの何処かに忘れたと決めつけて探す為にATMに行ったり、ゆうちょ銀行窓口で届がないか確認して、監視カメラの確認もして貰って、自分のミスは無いことが分かった。

 そうすると、私が今日この日はキャッシュカードを持ち出して居ない通帳だけを持ち出して来た。となると、それ以前に三輪さんに依頼した時に何らかのトラブルがあったか。そうだと想定して、対応策を話し合った。もし、見つからなければ問題に発展することもあり、立場がない。

 重苦しい気持ちで、帰宅の途についた。三輪さんに、事務所に行くか聞かれたが、

 「明日朝に、俺がファイルを確認するから、今日は事務所に行かない。」

 と、変に気持ちが落ち着いて居た。

 そうして、今日も朝はそれ程慌てず、仕事を始めて暫く経ってからその支援する方のファイルを整理することになって、沢山のファイリングしてある文書や配達された封筒など整理して居ると、昨日持って出た通帳が入って居たゆうちょ銀行からの封筒と同じ封筒があった。通帳を再発行申請して取り寄せた他に、もう1通あった。それを開封してみると、あった。貼り付けしてあったキャッシュカードがあった。

 最初から、事務所にあると確信して居た。私の個人事務所は、大きな金庫だと思って居る。一旦この事務所に置いたものは、見つかるまで時間が掛かるが、必ずある。これまでの経験上の確信だ。

 見つかった、と三輪さんにすぐにメールして安心させようとしたが、返事がなくまだお布団の中で夢でも見て居るのだろうか。ホッとして、次の仕事に移った。

 修正が必要な、葬儀保険金を受領して死後事務の業務にあたる契約書を作成して、遠方なので注釈を付けて郵送の準備した。

 依頼の電話があった居住支援協議会設立総会時の挨拶文を考えた。そうして、公正証書に対する遺言書原案を作成した。完成前に、午前中の勤務時間を迎えた。明日は、死後事務と任意後見の原案を作成して公証役場へチェックの依頼を行って三点セットが出来る。

 マンションに戻った。まだ、外は寒い、部屋に入ってもひんやりする。今日は、買い置きして居たレンジで温めるだけの肉カレーにした。ご飯は宮城県産米で抜群に美味しいので、おかずは何でも合う。

 温めて、お皿に取り出した。何だ、肉と言っても鶏肉だった。期待を込めて500円もしたのに、なってこった。不味くは無かった。ご飯が美味しくて、それが救ってくれた。

 食事が終わってから、夜は茄子の肉味噌炒めにすることにして、野菜室から茄子と玉ねぎ、ピーマンを出して並べた。後から、冷凍庫からキノコと豚肉を出して。調理する時迄に解凍されるようにした。

 午後2時から、NHKで美空ひばりの東京ドームコンサートを2時間見た。一番好きな曲は、「乱れ髪」の【一人ぼっちにしないでおくれ】と言う最後のフレーズだ。ひばりの気持ちをおもんばかって、作詞家の星野哲郎先生がレコーディング直前に差し替えたと聞いた。

 この直前数年間に、母親と二人の弟が相次いで亡くなった。後ろ盾だった山口組三代目田岡組長、親友江利チエミ、兄と慕って居た鶴田浩二さん、大川橋蔵さん、そうして直前に石原裕次郎さん、がこの世を去った。

 寂しさを紛らす為に酒量が多くなりひばり御殿に引き篭もる。それが、死を早めてしまった。

 戦後日本の復興と共に駆け抜けた美空ひばり。この時代を生きた日本人の誰の心にも残って居る美空ひばりは、もう居ない。