行政書士から拡張業務へ

基本資格行政書士を活用して代書屋からの展開

葬儀保険を活用して終活を

 寒い。冷たい風が吹き荒む。そんな中、遠い和歌山県境近くの、泉佐野市に向かっていた。申し込み頂いた葬儀保険の申込書が本部のチェックで弾かれたので、最初は有便で修正をお願いする積もりだった。しかし、話しを奥さんにしていると、郵便では完成しないと思ったので、車で片道3時間以上往復7時間掛かる申込者の自宅訪問決めた。

 一般道を行く積もりだったが、急遽、高速道路を行くことにした。三輪さんの運転だが、通常高速道路は疲れるとの事で、避けているのだが余りにも遠方なので高速道路を使用して行く事にした。

 やはり、全然違う。お陰様で、疲れは感じなかった。時間的な余裕が出来たので、岸和田市の有名なお久米田寺に行った。広大な敷地に、沢山のお寺が散在していた。中には、鳥居があったので神社もあった。時間を掛けて巡った。

 相談者ご夫婦宅に向かっている最中に、この泉佐野市、市役所介護保険課から電話が入った。介護保険課と名乗られた時に、相談者ご夫婦が今日の立ち会いでも依頼したのか、と思った。何故なら、最初の日には地域包括支援センターが立ち会って、死後事務契約説明時にお墓の手当を市役所との契約に寄って確保済みだと言っていた。その内容でも説明されるもんだと思い込んだ。

 しかし、なんと一昨年亡くなった死後事務契約者の件だった。全て、手続きは終わって納骨先の無かった被契約者の納骨を私の伝手で終えたばかりだった。何か、手続きにミスがあったか、と心配になった。

 「お亡くなりになったO様へ、介護保険料の返還金が発生しています。調べましたところ、先に亡くなった奥様のご兄弟が生存されているという事で、亡くなられたO様の死後事務を佐藤様が受任されていたとの事で、その奥様のご親族様にお渡ししても問題ないかご確認ですが。」

 「O様には、全く身寄りがなく相続財産がありながらお渡しする相手がおりません。奥様の関係は、私の範疇では有りませんので、異議はありません。」

 と、そんな事だった。

 本命のお宅に、二度目の訪問をした。葬儀保険会社に提供した情報を申込書に打ち込んで貰って、自署する部分だけ残して貰って持参した。ご夫婦が葬儀保険にそれぞれが申し込んで、安心したという。

 亡くなった時に、近くの葬儀社と契約してあり火葬から葬儀、納骨まで行う。お墓は、市の墓園に設置契約をしてある。各種届出や遺品整理などの手続きを当社が葬儀保険を活用して行って、人生の終末を滞りなく終える。

 お話ししながら、書き込んで貰って、押印して終えた。それにしても、何かあるとキツイ言葉で罵っている夫婦の形に、旦那さんの心の広い姿を感じる。

 どう見ても、聞いても旦那さんの冷静で間違いのない書類作成を見て、その一旦を知る。その上、口数が少なく正確な言葉に能力の差を感じる。私が、この様な遠方から修正に来なければならないのは誰の所業のお陰か感じて欲しい。

 旦那さんは、国家公務員として全国を巡って職務を全うした。その高額な報酬を、無駄に使い果たした、と奥さんが言っていたがその通りだと分かった。

 それにしても、元気モリモリの奥さんと二人だけの生活で、毎日喧嘩が絶えないと言っていたが、旦那さんもストレスが積み重なっているような気がしていた。

 終わってから、近くの道の駅に行って、漁港が近いので新鮮なお魚や農家が沢山あるので美味しそうな野菜を沢山購入して帰宅の途に着いた。