行政書士から拡張業務へ

基本資格行政書士を活用して代書屋からの展開

移住者との共生を目指して親しく懇談

 午後2時から、5月にこの地に移住して来た女性との定期的な面談となった機会をこの日も迎えた。

 気付いたら5時近くになっていた。色々なお話しと契約を交わして、葬儀保険のヒアリングと書類作成に向けた時間を取った。

 いつものイオンモール内の「丸福珈琲店」で早めに入って奥の席を取って待っていた。その席に姿を見せて、挨拶を交わして座った途端に、

 「今日は何時まで宜しいですか?」

 と、言われて戸惑ったが、

 「何時まででも大丈夫ですよ。」

 と、答えた。

 そうして、バックから謄本らしきものとメモ、写真など取り出して見て下さい、と言いながら説明を始めた。

 自宅があった広島県内の観光都市に自分が知らない間に自分の名前が登記されている土地がある。

 その土地にあった家は何十年も放置されていたので、既に倒壊して居ると言う。その土地に草がぼうぼう生い茂って景観や環境を考えると、適切じゃ無いので処置するようにという市からの文書も示された。

 「どうしたいのですか?」

 と聞くと、来月に故郷に戻って自分が知らない間に、自分の名前が登記されている理由を知りたい、と言う。

 信じられないことだが、

 「それを調べてどうするんですか。」

 何故、自分の持ち物になっているのか、知りたいだけ迄は分かるが、それを知ってからは考えるという事らしい。

 家は倒壊していて、それを取り除かないと始まらない。何十万円は掛かるだろう。その様な無価値の土地の相続を第三位の相続人となっているのだが、どうして彼女の名前が所有者として登記されて居るのか。

 その話しを聞いて、

 「もし宜しければ、私が買いましょうか。」

 「エッ、どうしてですか。あんな、使い道も無いのに。」

 何度も、この遣り取りを繰り返す。

 持っていれば費用も掛かる。誰かに引き取って欲しい、と言いながら私が買いたいと言うと、何に利用するのかと聞く。

 「別に、今聞いただけで何も考えていない。」

 「何故、必要なのか?何に使うのですか?」

 と言って、前に進まない。

 その繰り返し、の後に、

 「1円で良いです。隣の家の空き地も一緒に買って下さい、と言っていました。」

 そこはどうか返事は出来ないが、今、移住して来たばかりの彼女の負担を除きたいと言うのが、本当の心境なのだ。

 話しは、結局、契約を交わしてくれる事となった。

 この土地の基準価格を、部屋に戻ってからネットで調査してみた。㎡当たり13万円強だった。住所でナビを見ると、広島県内の観光都市の有名な観光地の誰もが訪れた時に写す場の近くだった。

 一旦、その話しが終わってから、今日の約束の「生前及び死後事務委任契約書」と「緊急連絡先」の契約書への捺印を頂いた。

 加えて、今日は葬儀保険の説明を資料や申込書を示しながら行った。自宅に持ち帰って自己申告書を記入して来る事となった。

 その他、「委任事務任意後見契約書」の原案を示した。未だ、若いのに厭世的な思いになっている。

 この契約書は、本人の希望に沿って準備したものだ。

 その他、自分の事をお互いに言い合った。好きな小説や考え方など取り留めもない話しに終始した。

 思い切って、不足している成年後見人に誘ってみた。看護師さんなので、医療関係者が存在していたなら、安心だし幅も広くなる。

 「私に出来るんですか。」

 と、心配していながら興味を示してくれた。

 一気に、強くお勧めする。何度か、私が親身になって指導すると言って説得する。最後には、

 「私の能力で、地域の為になる事だったら、何でもしますので、言って下さい。」

 「勿論、大丈夫です。ありがとうございます。」

 と言って、もう一つ、納骨の代行をお願いしたら、それも受け入れてくれた。

 余りにも時間を経過した様な感覚になって、三輪さんが時計を見てこんな時間です、と言われて携帯を見せてくれたのは5時近くなった時刻だった。

 名残惜しいが、解散と相成りました。

 三輪さんに、これからの予定が決めてあったが、どうするか相談した。

 これ程まで遅くなると思って居なかったので、協議して夜8時まで開庁している寝屋川市役所に行く事にした。

 6時近くに、事務委任契約者の委任状を持参して国民健康保険と国民年金への加入手続きを行いに行った。

 国民年金は手続きが出来たが、国民健康保険は5時半迄しか窓口は開いていないとの事で後日手続きとなった。

 銀行に行く事と郵便局、経費支払いでコンビニに行く事も持ち越した。

 今日の朝も、早くから処遇改善実績報告書の障がい部門を仕上げて大阪府にメールで報告した。暫くすると、提出先から電話があって提出方法が異なること、一見して内容に不適切箇所があるとの事の指摘があった。

 早速、指摘を受けた部分を指導をされた内容に修正して、再提出する。

 続けて、大東市及び東大阪市への提出書類作成を試みたが、時間切れで持ち越した。

 他の部署から、多くの届く封書の宛名が法人宛になっているものを開封して誰が担当なのか判断に困る時があるので、佐藤が担当している相談者の氏名一覧表が欲しい、との事だったので作成する。

 並行して多くの方の対応をして居たが、正確な人数を把握して居なかった。自分でも驚いたが19人の方を支援している最中だった。その他、居住支援事業で大半は不動産屋さんにお願いしているとはいえ、管理は50人近い人数だった。

 積極的に、宅地建物取引士の模擬試験を行った。半数は正解を取れる様になったのと、権利関係が芳しく無いのが分かった。

 夜7時半、安否確認契約者に定期電話を入れて現在の生活状況を確認した。