さすが、私の息子
何から書こうか、と考える。
今日の午後1時に、長男が東京から来て枚方市の「独立行政法人地域医療機能推進機構星ヶ丘医療センター」で待ち合わせした。
枚方市の大学附属病院から依頼されてその方への支援がスタートした。緊急入院した患者の状態を聞いた時には、相談者である老夫婦のお子さんの脳に突発性の障害が発症して意識不明で大学病院に運ばれ開頭手術が行われた直後だった。
親御さんと面談して今後の支援プランを提示して、協力してご両親の不安解消を少しでも推進していく事にした。
状況を確認しながら、お子さんが請け負っていたSNSを使っての業務もだが、委託料やネットでの投資などの解明が要請された。年金生活に襲って来る負担が家計に重くのし掛かって来ていた。
取引や銀行預金などのネット上の情報はパスワードやIDが分からない。紙媒体での情報はどこにもない、困難な業務だったが私の長男に希望を掛けて東京から出張させた。
老夫婦にとって息子さんが病に倒れた後、問題は、医療費の負担をどうするか、は年金生活の老夫婦にとって死活問題だ。魔が悪いとは、この事だ。息子さんが頭痛に襲われていた時に、老夫婦は奥さんの癌の疑いで病院へ検査に出ていた。そうして、癌の宣告を受けた。
治療費の支払いが将来に亘って出来ない不安に襲われて、息子の入院先に行って父親は息子の安楽死の相談をした、と言われた。
その思いを好転させる為に、長男を大阪に最初求めたのは、先月末だった。しかし、運悪くその日と翌日には、息子さんの転院と翌日は奥さんの検査と今後の治療方針を聞くスケジュールが入ってしまった。
再度、日程を決めたのがこの日だった。約束時間より早く病院に着いて、その前に来ていた息子と合流する。暫くすると、老父親が着いて、患者が入院している病棟に上がって行く。
ナースの方で面接の場を設けてくれた。本来なら、この病院では、患者との面会は一度に二人迄となっていた。しかし、今日は父親、私、長男と三輪さんで4人いる。
ルール上、問題なので急遽デイルームから、ひと室を準備して頂いた。患者となった当事者が車椅子に乗って来た。
予想していたよりは、かなり回復していた。会話が成り立っていた。細かい話しも、例えば聞き出したかったパスワードのアルファベットや数字については全ては無理でも、一部は思い出せていた。
余り、追求的になっては大きな負担になるので、軽くお話しして終えた。長時間は無理であるが、問題は同席した父親の話しと言うか言葉というか、お話しを息子さんに聞きに来たのに返事しているのは大半が父親だった。
これは、一貫してこの日のご自宅に行っても変わりなかった。それが残念な事だった。
面会時間は、僅かだったが元気に回復していたので、精神的に明るくなった。この病院からご自宅に向かって十数分。
着いて長男は直ぐにPCに向かった。私は、全く何も出来ないのでただ正座して長男の操作を見守るだけだった。側で、椅子に座ってひっきりなしに言葉を発する父親の言葉が気に掛かって、長男の作業を邪魔していないか気になっていた。
已むを得ず、何も出来ない私が入院している息子さんの机に入っているUBSを取り出して、
「この中に重要な情報が入っていないかな。」
とか言って、父親の話しを遮って長男が作業に熱中出来るようにしたが、効果があったかな。色々作業をしていて、最初は遅々として進展は無かった。
それが、何かがキッカケで急に近付いて来たような感じが見られたのを、なにもIT分からない私でも、何となく分かった。
何がどう操作して、どう進展したのか分からないが、遂にパスワードとIDを引き出したようで、銀行の取引口座を手繰り寄せた。
「開いた!」
と言う声をそよに残高を確認した。
両親も私も、三輪さんも声を挙げて、その後の操作を見守った。両親の希望で、大半の残金を父親の口座に入金する事にした。
その操作をこうやってするのか、と感心したのは限度額が設定してあったのを簡単に変更して多額の金額を父親の口座に入金出来た事に、犯罪はこうして行われるのを知った。
ハッカーの犯罪は容易に形成されるのだ。
これまで息子さんの治療費などの負担で苦しんでいたご両親の気持ちが、一気に当分は安心という気持ちになっているのが分かった。
これで今日の大半の業務が終わった様なものだ。長男に来て貰って良かったと、私も心から思った。
後から聞いたが、もう少し時間があれば証券会社で行っている投資などの取り引き口座などのパスワードやIDを解読出来ると長男は言っていた。
私は、ホッとしていたので近くの郵便局に行って、この家に着く前に電話が家庭裁判所から掛かって来て、私が送る必要があった収入印紙を忘れていて購入した。
相続の遺産分割協議書が入った定形外郵便物を出しに行った。
戻って来ると、今後の為に父親に必要な操作手順を教えていた。
今日の主となった仕事を終えて、一休みを言われて、ほんの少し居間に行って喉を潤した。その時に、長男の優しい話し方や教え方が分かり易くて
「自分の子供の優しさと重なって。」
と言って、奥さんが何度か涙を拭っていた。
意気揚々と辞して、枚方駅に長男を送って、守口市に戻って来た。
大阪市内の障がい者自立支援センターから居住支援の相談があった。昨日から何度か連絡があった様だが、成年後見センターの関係かなと思って放置していたが、折り返し掛けると居住確保の話しだった。
早速、地域に強い不動産会社にお願いした。これまでのお願いしていた不動産会社の社員の不誠実な態度に、他の不動産会社を探して新たな関係を構築する必要があると思った。
先日来、シニア向けのセミナーを依頼されていたが、昨日、その認定特定非営利活動法人コミュニティカレッジから、大東市の本社に担当者から電話があった。私宛に管理者からメールで時間を指定して電話が欲しい、と言って来た。
しかし、昨日はメールを見るのが遅く電話を出来なかった。今日も忘れていて、枚方市での帰りに思い出して掛けた。来月半ばに会場がある豊中市を訪問して、セミナーの内容について打ち合わせをする事になった。
借地権付き建物賃貸契約書の原案を作成した相手先から確認の電話があった。公証役場に行く前に、事前に本人確認などの全ての資料を求められた内容を伝えた。
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