行政書士から拡張業務へ

基本資格行政書士を活用して代書屋からの展開

本当に、相談者が近くに移住して来た

 本当に来てしまった。昨日の夕方もご本人から電話があって、

 「必ず行きますから、チケットも既に買っているので。」

 と、確認と準備の念を押された。

 11時に、守口市の大日駅で待ち合わせして、改札口で待っていた。処が、約束の11月10分位前に改札口から出て来たのではなく、横から突然声を掛けて来たのが、広島から来た彼女だった。

 守口市などそれ程の街では無いのだが、何故か何を見たのか分からないが、よりにもよって何故大阪に移住したいのか。何故、その中でも守口市なのか。そうして、どうして私が活動拠点にしている大日なのか。

 直ぐに、ロータリーで待っている、昨日お願いしていた不動産屋の専務に引き合わせて、見繕っておいた3ヶ所の貸物件の内見に案内して貰った。

 私は、事務所に戻って事務仕事をしていた。1時間程して案内してした不動産屋の彼から内見が終わって契約物件が決まったと電話があって、またびっくりした。本当に来るんだ、そう自分を納得させた。

 イオンモールの中にある丸福珈琲店で待ち合わせして、再び顔を合わせて、はっきり移住の意思を確認する。強固な決心を聞いて、説得は諦めた。広島市内からの移住だが、その理由や何故大日なのか色々と聞いた。

 やっぱり天涯孤独になった境遇が大きい様だ。生活の全てを賭して母親の介護を長きに亘ってして来て、それが終わりを告げて精神的に張り合いが無くなったのか、心機一転して新しい環境に入りたいのか。

 ご本人の話しを聞けば、ひっそりと誰にも迷惑かけずに生活して終わりたい、と言う。何度も、

 「天涯孤独になった。」

 と、言っていたが未だ全然若いのに、やっぱり燃え尽き症候群なのか、人生の長き過程の中で、環境のリセットをしたいのだろう。

 これまで母親の介護をしていた4年間の前は、医療従事者だったと言う。医療資格もお持ちで、直ぐに医療機関で仕事は出来るので幾らでも紹介出来るが、やはり、4年もブランクは大きいと言う。

 特に体力的に、厳しい医療従事者の勤務態勢に戻すのが大変らしい。ここは、コンパクトシティなので、高齢になっても生活がしやすいと言う。

 イオンモールが有るのがいいと言って、

 「直ぐ近くの門真市に、ららぽーとが出来ました。」

 「ららぽーとって何ですか?やっぱり親しみがあるイオンモールがいいです。」

 と、言って場所的にも大満足だった。

 その後も、移住熱は治らずに、引越しの日程に話しは移った。5月一杯で広島の部屋を引き払って、引越しの荷物の運び入れ日程を決めた。

 賃貸申込書の作成に必要な本人確認の運転免許証などを出して、淡々と事は運ぶ。加えて、入居に必要な保証人及び緊急連絡先のお話しになり、当社のシステムと契約書の基本形をお渡しした。

 今後の、ひっそりと静かに生きたくても、今は、おひとり様用の色々なプランがあり、何れかを導入しないと標準的な賃貸物件にはありつけない。

 それらの話しは、本当に来た後に徐々の契約して行くことにして、その概要をお話しした。私より遥かに若いので、私がいつどうなっても継続的な支援が出来るように後継者の三輪さんが途中から加わって、今日のところは一旦終わりにした。

 今日は大阪に宿泊すると言う。

 午後、隣接する市役所生活保護課より居住確保要配慮者の支援要請があって、疑問点を確認したが。答えに窮して一旦切った。

 その後、ご本人から電話があった。明らかな疑問があってそれを受け入れたら制度を悪用するミエミエのプランに手を貸す事になると思ったので、多くを聞かずに不動産仲介業者から電話して貰って、弾かれるように願った。

 先般提出した任意後見監督人選任申立について家庭裁判所堺支部から電話があった。不足分と追加及び修正などの再提出依頼だった。

 建て替え専門の不動産業者と生前及び死後事務契約を交わした方の件で連絡をする。意識も混濁状態の中での契約だったので、書類に署名するとか変更申請、委任状の手書きは願うべくも無い。

 なので、明け渡した部屋の家賃自動振替手続き解除が不可能であり、通帳の再作成やキャッシュカードの暗証番号の確認及び変更など手続きが出来ない。

 このままではずっと自動振替などの処置が継続される。なので、振替された家賃の返却を現金か私の口座への入金を依頼する。

 隣市生活保護保護課の担当者と、この様な困難な形の対応を話し合う。結果として、窓口で生活保護費の手渡しにして貰った。

 こうして、口座の残金を限りなくゼロに近づけて、電話などの振替がストップする事を選択する。

 朝から、メールで連携事業者と居住支援についてやり取りした。大阪府の居住支援連携促進事業補助金基準が変更になって、大きく貢献していた彼の行為が白紙になってしまい、評判の悪い事業者にの見込まれる事となった。