行政書士から拡張業務へ

基本資格行政書士を活用して代書屋からの展開

 驚愕、また身近なお世話になった人が病を得る。

 いつも、大事な時にお世話になっている。中国からの親の帰国に従ってこの日本に来た時には、既に30歳を超えていた。なので、知識人として生きていた中国とは異なって、日本での生活には辛苦に襲われていたと聞いた。
 親は、日本恋しさでこの日本に帰国したはいいが、馴染めず中国に返ってしまった。しかし、いまさら、中国に戻っても自分の立場がどうなるか懸念した結果、日本に留まった。
 それからの彼は、工場での行員、自営業の飲食店、など多くの職業を転々としたが、定職に就く事が出来ずに、利用されるばかりだった。
 私が知り合った当時は、新たに選挙に出馬する議員の移動の車を出して運転手を無報酬でしていた。段々と知って来たのは、自分の口座を作ってそのまま、不動産会社の社長に預けていた。他人名義の通帳が何に使われているのか分からない。
 その見返りとして、事務所を無償で借りていた。しかし、その事務所も他の人物が勝手に自分の事務所だと言って、使い放題。最初、その事務所を訪問した時に彼は使用人だと思わせるような使われ方をしていた。しかし、後から、その事務所は自分の事務所で勝手にコピーや電話を使われているのが、分かった。
 暫くして、見るに見かねて、当社の研修を受けさせて介護方面の仕事をして貰おうと思っていたが、資格は取得したが仕事は拒否した。自分のやる仕事ではない、というのが彼の持論だった。
 代わりに、自分はある大きな市の市長から委任状を貰って、広大なその市の空き地を日本の企業に使って貰うのは出来るので、そのような企業はないかと聞いて来て、その委任状を見せてくれた。
 しかし、そんな案件などある訳ではないので、霧消した。しかし、成年後見人を行っている方の地方の土地を売買するのに、苦労していた時に相談したのは彼だった。直ぐに。中国人の事業家を連れて来て、現金即金で売却が成立した。
 彼は、伝手で遺品整理業者の雇われ社長となった。誠実な人柄と安価な価格でたちまち市役所などから引っ張りだことなって大忙しだった。しかし、魔が差した。自分でやった方が実入りが良いと判断して、独立した。
 その途端、多くの企業がこの遺品整理業に参入して来て、薄利多売となってしまった。特に、市役所などは入札に近い形になるので彼はいつの間にか弾かれていった。
 その間も、不動産を中心に私は売買をお願いすることとなり、大いに助かった。
 ところが、昨日、久々にメールで次の業務をお願いした時に、来月手術をすると告げられて、何の手術か聞くと
 「心不全、頸動脈狭窄です。手術は頸動脈狭窄の方です。」