行政書士から拡張業務へ

基本資格行政書士を活用して代書屋からの展開

仕事で無かったら付き合えない

 市役所からメールが来た時間は、私が事務所に居ない前日の午後4時過ぎだった。自分が関わっている分野の知見を活かして、事案を検討する委員に委嘱したい、というもの。
 その説明に当社に来たいとの言葉に続けて、カレンダーが添付されていて都合の悪い日程をチェックして欲しい、旨の通知だった。
 事業転換して2年弱で、この分野の専門家に見立ててくれた感謝を、地域に貢献する事で感謝の念に置き換えたい。
 午後から、住宅型有料老人ホームに生前及び死後事務委任者の部屋を訪ねた。入所前に入居していたマンションの解約手続きを代理で行なっているが、正式な解約通知書類が届いたので書類内容を確認して署名捺印をして貰う為だ。
 合わせて、9月の委託事案の業務記録と請求書を持参した。請求は契約通りの金額だが、
 「結構掛かる。」
と言い、
 「預金が直ぐに底をついてしまう。底をついたらここを出ないといけない。」
と口にする。
 「依頼を受けた作業をしているだけで、必要の無いものや友人に頼めるものはそうして欲しい。その方が、納得してもらえると思います。」
 と言った。
 それでも、私に一括して依頼したいと、言う。 介護保険認定関係や医療機関との介護認定に関わる診断書作成依頼、国民健康保険証の更新手続きなど、基本料金に入らない作業が多々あり、私も高いと言われながらサポートする積もりなどなく、少なくとも平均値の半額程度で行っているのを他者を使う事で分かるので、その旨を告げた。
 尚も、お願いされるので、不承不承動き始めた。平日の私は、スケジュールが詰まっているので、どうしても週末に動かざるを得ない。
 転居準備に、依頼者の自宅マンションに向かった。全て廃棄処分にして欲しい、との希望だったが廃棄するには勿体無い物も結構あった。
 私個人で、廃棄処分に掛かる業者への経費分で、購入する事も検討する事にした。
 朝は、柔らかな陽ざしの中を、気持ちよく出勤した。