行政書士から拡張業務へ

基本資格行政書士を活用して代書屋からの展開

 故郷は、遠きにありて思うもの。

  和歌山刑務所から、出所者の居住支援要請があった。昨日は、島根県出雲市の医療機関である「島根県心の医療センター」から、居住支援要配慮者への居住確保依頼があった。
 必要な療養が終了したので、故郷に戻りたいとの事だった。やはり、故郷での生きた足跡を探しながら、心安らかに過ごしたいと。故郷は遠きにありて思うもの。
 この日の和歌山刑務所からの電話は、銀行支店で入金中に発信者不明の電話があった。しかし、ATMで操作中だったので確認もせずにいた。
 入金の操作が終わって車に戻った時に初めて、携帯電話を見た。不在着信の表示されている地方局番に地方名称は、和歌山県和歌山市だった。
 Yahoo検索で、電話のナンバーを入れ検索した。和歌山刑務所だった。記憶が正しければ、女子刑務所。有名な女性犯罪者が服役している筈だ。
 電話を入れると、交換台を介して担当者が出た。驚いたのは、何の前段もなく一般的な居住支援の流れを聞かれた。その上で、当方に相談した経緯を話された。
 指定された地域には、以前、生活の足跡があって、故郷に帰りたい思いが一番なのだが、希望通りに行かない恐れがあり、次善の大阪府下の市に一時暮らした記憶に戻って旅の荷を下ろしたいと。
 地域に戻った後の生活維持に、刑務所担当者と協議しあった。最低限、当方からお願いしたい事をお話しして、了解を頂いた。
 それにしても、結構、大阪府外からの相談が増えて来た。
 偶然なのだが、その刑務所から指定された市にお住まいの相続相談者宅に、相続手続きの打ち合わせに行った。
 相続人が多くて、意思の統一が為されない。再度、調整して提案を図ることにした。
 昨日、新たな相続手続き依頼を受けた。障害者で療養中だったご子息が亡くなった。成年後見人が付いていたと言うが、その受け取った通帳を見て不明な出金が度々があって、大きな金額なので家庭裁判所に問い合わせしようと思った。
 成年後見審判申立書にサインした事も見た事もなかった、と母親は言う。亡くなって、通帳だけを持って来たと言うが、引継書もなかったという。通帳以外の遺品もない。精算書も無い。
 しかし、
 「事を荒立てるのはやめますか?」
 と言うと、ケアマネジャーが
 「そうですね。」
 と、言ったのでやめることにした。