行政書士から拡張業務へ

基本資格行政書士を活用して代書屋からの展開

人の優しさの有り難みを感じた日

被害者となった受講生は、私が皆さんに伝えた無償の研修会が早く開講できる様に集まって府庁に押し掛けた。府では、大勢の人が押し掛けたので、開催していなかった議会場に集合させて、担当部署の女性責任者が、

 「皆さんは、佐藤さんに感謝して下さい。無償で再講習を行なってくれます。他の被害者は再度10万円を負担しなければなら無いのです。」

 と、伝えてくれた。

 無償で100人以上の人を救う為に、ヘルパー養成講座の指定を取得しないといけない。全く、介護員養成講座要領も見た事も無い。そんな時に、新聞記事を見た日本で最大の全国に何箇所も福祉専門学校を展開している役員兼事務局長が電話をくれた。

 実は、この事件が発覚する半年前にこの巨大な専門学校の受講生の訪問介護実務実習の受け入れ事業所を探していて、在宅支援センター館長から相談を受けて無条件受け入れて実習を行った。

 その事を恩に感じた彼女は、自分達が出来る事は介護職員養成講座申請書を作成してあげる事、と支援を申し出て来た。

 何しろ、この講座132時間を構成するのに、沢山の種類の有資格者を揃えないといけない。医師、保健師、看護師、社会福祉士、など20種類位の訪問実務経験5年以上などの条件もあって、私は未だここ大阪に来て1年を超えた位なので知人も少ない。

 その上、この詐欺の片棒を担いでいる印象を与えているかも知れないし、と自虐的思いもあって途方に暮れる事もあった。

 それが、この自分が営業していた地域の中心的な在宅支援センターや医療機関などに行き相談すると、纏まって講師になってくれる申し出が続いた。

 介護職員研修の申請書を作成したしてくれる大手福祉専門学校教務主任の、この資格を持っている方を探して、と言われて走り回る。講師をするとの申し出があって講座のコマが次々と埋まって行く。

 講師の対象資格者証明証書の写しを揃えて、次は会場を確保する。出来るだけ実務経験を行える介護施設の研修室や食堂、デイサービスを借りて一気に全ての対象者を早く修了させる様に配慮した。

 講座内容にも工夫を凝らして、整容ではカリスマ美容師、食事介助では実際の介護食を揃え料理学校の調理師に来て貰って、消防署に依頼して救急救命士のカリキュラムを導入して資格を取得させた。

 準備が早々と整って、府の担当部署に当該申請書を提出に行った。この申請書を提出して60日間の告知期間を置かないと行けない要綱となっている。

 しかし、府としても無償で実施されるので、管理が楽になるので、と言ってその場で受付印を押印して、

 「直ぐに始めて下さい。」

 と、言われて即日実施事業所の指定が下りた。

 皆さんの支援が有難いと強く感じた。周りの方々が佐藤を潰すな、との思いで協力を申し出てくれた。

 次は、座学、実技と続いて実習先の確保だ。介護保険適用の特別養護老人ホームとデイサービスの受け入れ作を探しに走り回った。

 あの詐欺福祉専門学校が、受け入れてくれた施設に実習料を払わず踏み倒した先が沢山あったのが、訴えで分かった。その未払いも私が負担した。

 続きは、次の機会に。


 余力があるが、4月一杯で引退する最後の議会での質問も終えて、自分の議員在職が後少しである。自分で出来る事があれば最後の仕事にしたいので、何かあるか、と議員から電話があった。

 有難い事で、お世話になって何年だろうか。最初は、議員の支持者のお子さんが司法書士として自立した時に議員控室に招かれて、引き合わせてくれた時が最初だった。直ぐに、会社の顧問となって貰った。

 その後、何度も陳情に行った。私も、必要な情報を提供して、選挙戦の時にはマイクを握って最大限の支援を行った。もう、マイクを握る事はない。少し、寂しい。

 昨年後半頃から、急に痩せて来た。連絡が取れない期間があって、後から入院していたと知った。病気でなければ、6期目の立候補を今月に行った筈だった。

 何か、一抹の不安を感じている。命ある限り最善を尽くして最後まで、社会に貢献した足跡を残したいとの強い意志の様なものを感じる。

 明日、14時に訪問する事になった。急だが、温めている事案をお話しして意見を伺う積りだ。

 朝9時半から、zoomで東京の全国展開している生活支援業所役員と地元の不動産事業所の社員と大阪府への補助金事業提案事前打ち合わせを行った。

 前年度に続いて、継続的な事業を行う事と新たに私の提案である外国人の支援、全国展開事業者役員提案の高齢者支援、不動産会社提案の異業種連携の構築を中心に私が事業実施を纏めて申請書のたたき台を作成する事となった。

 9時半から1時間程のzoomでの打ち合わせが終わった後、10時半からの面談の約束があったので急いでイオンモール内の丸福珈琲店に向かった。懇意にしている司法書士の紹介で遺品整理事業者との面談だった。

 電話で、

 「遺品整理だけでは限定的なので、他の事業もやっているならそれも併せて聞かせて欲しい。」

 11時40分迄、久々に楽しい会話となった。

 私より年齢的に半分程度なのに何となく気が合う印象だった。私の方でお願いしたのは、死後事務の過程で沢山の価値あるものが出てくるので、その買取りの依頼と地方への共同で展開してみよう、と盛り上がった。

 午後は、郵便局や銀行に仕事を入れながら、コインランドリーに行った。コインランドリーが乾燥延長を入れて80分分程度に設定して、その間、最初郵便局に行って不在連絡票の受け取りと介護保険料の引き出し。

 郵便局に入ると、顧問弁護士がいた。地域のリーダーと一緒に立っていた。ボランティアの預金通帳の変更手続きだと言って、

 「私は、めっちゃボランティアをやっています。」

 と聞きもしないのにアピールしていた。

 帰る時も、わざわざ今日の郵便局での手続きの話しをして、

 「私は金儲けだけじゃ無いです。ボランティアもやっているんです。」

 兎に角、弁護士業務の時には、鬼の様な金額を提示して、払えない人は相手にしないと言って憚らない。

 三菱UFJ銀行に行って振込みしてコインランドリーに戻った。

 何となく、今日は気持ちが良く過ごせたなあ、と言った思いがしていた。