行政書士から拡張業務へ

基本資格行政書士を活用して代書屋からの展開

高齢者施設に入居する時は、金銭的覚悟を

 昨日は、いつものように仕事をしたが、あまり成果のない日だった。天気は良くて、どこかに出かけようと思ったが体が重くて横になったら起き上がれなかった。

 昨日は、成年後見について書いたが、なぜそのような経緯を書くような気持になったのか、自分でも思って見た。昨日の仕事の大半は、施設に入所している成年被後見人の成年後見人として介護サービス提供者との契約に関する書類を作成した。

 先日も、同じような別の高齢者施設に入所している方への同じような契約書が送られて来た。しかし、金銭的な余裕がなく別に希望もしていないので書類をサービス事業者に送り返した。

 この様に、施設に入所すると認知症者に拘わらずに誰にでも入所者に対して多くのサービス事業者から契約を求められる。

 施設との契約も勿論だが、その運営している施設との関係又は施設と同じ法人が作った別会社のサービス事業者が入れ代わり立ち代わり来て、契約を求める。

 主治医もこれまで長年お世話になった医者がいても有無を言わさず新たな施設との関係が深いクリニックなどとの契約を求められる。通院できるのに、医者が施設に来る往診などを無理強いする場合もある。一挙の入居している多くの人に往診するという事は、医師の出張費など1回の訪問に付き一人当たり何万円も請求出来る。歯科医師も、別にこれまで掛かって居なくても契約を求められる。薬局もしかり。そうして、訪問看護や訪問介護、訪問リハビリなどありとあらゆる制度の利用を求められて、デイサービスや外出支援、を含めて内容を読みこんでいないので分からない内容の契約になる。

 銀行へ自分で行けるが、心配だと施設従業員が着いてきて1時間辺り5千円以上は取られる。

 高齢者施設は、供給過剰で激しい競争で基本的な入居価格が下がっている。それをカバーするために、入居価格で入所させてからが恐ろしいことになる。

 本人の預貯金の金額を常に確かめるために、通帳を預かるなどとの暴挙が当たり前のようになっている。その金額が、底をつくまであらゆるサービスを投入する。

 そうして、金銭的な余裕がなくなれば、その施設から出されてそれを受け入れてくれる施設への移動となる。勿論、負担が少なければそれなりの施設である。金銭的に余裕があれば、サービスは最大限提供されて、ご本人も居心地が良い。この成年被後見人の財力からして、10年は大丈夫だと思う。

 その金銭的な余裕がある、成年後見被後見人である入所者へのサービス提供の契約書は、これまで利用していた訪問看護の業態変更による契約書取り直しの書類だった。入所先は、電鉄系の施設であり各地に沢山存在している。

 その電鉄系の事業は施設運営は勿論だが訪問看護も展開していた。しかし、内情は分からないが多分看護師の確保が難しくなって人権費がかさんで運営が難しくなったのだろう。各事業所の管理者に営業権を譲渡したようだ。

 その、看護ステーションの名称がすべて管理者の女性の名前、姓ではない名前を冠して、例えば「ゆみこステーション」という名称になっていた。一代で、代替わりをするのだろう。次の承継者からもそれなりの金銭を得るようになっているようだ。

 その契約の巻き直しの手続きが大変だ。訪問看護ステーションとの基本的な契約書、重要事項説明書、重要事項説明書も介護用と医療用の二種類がある。付帯書類として、お決まりのケアサービス計画書作成時やサービス提供を検討するケアカンファレンスに使用する個人情報を認める「個人情報使用同意書」、入所中に生命の危機的状況になった時の事前の意思確認「急変時確認書」で、例えば病院へ搬送するか、酸素投与、心臓マッサージ、気管挿管、呼吸器装着などの確認、そうしてもう一つも同じような内容ですが「意思確認書」で、延命の見込みがない場合や徐々に経口摂取が困難になった場合の、最期のを迎える場で、施設か病院か、とかいろう増設、中心静脈栄養などの希望を書き込む。

 それも、保管用と提出用途すべて2部ずつあって、そこに本人の住所や氏名、代理人として住所や氏名、続柄など記入するのだ。何度も同じ文字を書いていると、苦痛になって来る。そんな中で、先日の、受け取り拒否で送り返した人と今回の要請に従って作成した人の差は何だったのだろうと、考えた。

 やはり、金銭的な理由が一番で、認知症の程度もあり、必要ならご本人に聞いて下さいという対応もあった。

 私が、このような判断が出来るのは、15年間にわたってケアマネージャーをしていていつも施設に入居すると集中的に不要なサービスの契約を求められるシステムに、疑問に思っていた。

 特に施設を運営しているのは、医療機関や社会福祉法人で地域の名の通った方が運営していて、全国的にこのようなシステムになっている。やっと、国も、介護保険などの社会保険の運用が厳しくなったので見直しをして、施設での訪問介護への提供に対して、報酬を下げている。

 普通の訪問介護事業所は移動時間が長くて、ヘルパーさんも暑い、寒い中大変だった。しかし、施設ならば部屋と部屋の間が無くていつでも訪問できる。そのほかにも、多々、疑問点があり自分がその場に居ると追求することがあるので、成年後見人としてもけむったがられている。

 私も、いつかはその様な立場になる。自分に意思があるうちは、絶対に施設に入りたく無い。自宅で、できれば最期を迎えたい、と思っている。